人権か子孫か二択を上げられていたから子孫だと答えたら炎上した話。
ことの発端
昔の人はお見合いで好きでもない人と結婚させられて、子供作らされて、その感覚が今でも残ってるんかなー?と思ってしまう。
— 水曜日 (@suiyoubi_san) 2022年7月6日
子孫と人権、果たしてどちらが重要なのか。
子孫と人権、どちらが重要かという書き込みがあったので
女性の人権を軽視するわけでもないけど、その二つを天秤にかけられたら子孫ってなってしまうわなぁ・・
— とげ (@DK14mXw0b5bERZv) 2022年7月6日
と答えたら猛攻を受けました。
目次
個人の考え
まず僕の考えをいうと、まず人権をないがしろにしていいとは思っていません。
女性の人権も男性同様に同等の条件で仕事に就き、同等に成果を評価されそして給与をもらう。何なら男性より肉体的に弱い部分もあり、日常的に安定しない身体を持っている以上男性より優位に評価されるべきだと思っています。
そして出産についても妊娠時から胎児を育てる負担、安定しない体調や精神状態などの苦労があり、出産後も急激な体調変化ととにかく強い負担がかかるのも知っています。
しかしそれらを踏まえたうえでも、「人権か」「子孫か」の二択を迫られたらそれは子孫を選びます。なぜなら子孫あっての社会発展。子孫あっての人権確立だからです。
それに対して以下のような意見をいただきました。
寄せられたツイート
自分は、幸せあっての繁栄だと思ってるので、不幸になるくらいなら絶滅してしまった方がいいのかなと思います。
— 水曜日 (@suiyoubi_san) 2022年7月6日
不幸になるのが自分達だけならまだしも、勝手に私たちの都合で生まれた子供が不幸になるのは可哀想と思ってしまいます。
幸福あっての種の繁栄であり、幸福が保証できないのであれば人類は滅亡してもかまわないという意見。
ではみんな幸せにそのまま静かに滅亡していく社会が良いんですか?
— とげ (@DK14mXw0b5bERZv) 2022年7月6日
そもそも人間が生まれなければそんなことする必要もないと思います。
— 水曜日 (@suiyoubi_san) 2022年7月6日
環境壊したのは人間ですから。
進化するも絶滅するも自然の摂理。
逆に人間が滅ぼした種は数知れず。
でも、それも自然淘汰と思ってるので、そして人間が滅ぶのも自然淘汰と思ってます。
人間が勝手に善悪決めてるだけです。
そもそも人間が生まれてこなければよかった。完璧な人権も確保できないような種は自然淘汰されるべきだったという意見。
そもそも生き残れてるとか仰いますが、現に生まれて来たくなかった女性が多いからこそ慎重になるわけで。私も産まれてこなければその方が良いですね。
— ぽっこり (@harapokkori) 2022年7月6日
女に生まれたくて生まれてきたわけではないという意見。
では男女平等が実現し、男も女も社会的立場が同等となり女性が軽視されない社会には興味ないんですか?もしかしたら医療・科学が発展して妊娠・出産の負担も大幅に軽くなって母親の負担が大幅に減る未来がくるかもしれないのに、いま出来てないからってあきらめるんですか?
— とげ (@DK14mXw0b5bERZv) 2022年7月6日
将来はもっと住みよい社会になっているかもしれませんよというと
それ私に無関係ですね。全く興味ありません。それにむしろ女性を攻撃する男性が激増しているように見えますね。下らない。あなた自身が女性に心ない返信をしているのに何故キラキラ未来があるかのような返信できるのかその神経が理解できません。これに返信いただいてもあなたの意見には傾きませんよ。
— ぽっこり (@harapokkori) 2022年7月6日
と、現状に嫌気を感じて未来を描く気力を失っている方。
現在分かっているのは、今後30年は人口はどう頑張っても減り続ける水準までになっている事で、ここに至るまでに多くの女性が出した意志を政治が真摯に受け止める必要があるのと、この先何十年かは、いかに幸福に国を閉じて行くかを考えるほうが現実的になっているように思います。
— ちあき (@chiaki_s100) 2022年7月6日
健全なる子孫繁栄がこれから30年はない、あるいはもっと先に伸びる可能性のほうが高いだろうと思います。少子化が止まる要素が今もまだないからです。日本は世界で初めてそうした中に突入する国であり、"成長を見込めない"中で生きていく初めての民族です。縮小していく事を閉じて行くと表現しました
— ちあき (@chiaki_s100) 2022年7月6日
はい、私たちはめちゃくちゃキツい時代を生きなくてはならないのがほぼ確定しているので、怖いなと思います。そして政治の責任を、単なる女性の我儘のせいであるかのように語る政治家にもう払う税金などないのです。
— ちあき (@chiaki_s100) 2022年7月6日
しばらくは人口回復の見込みはないので、人口回復を一度諦めて社会の完成度を高めるべきという意見。これはとても興味深く、一度立ち止まるのもありかなと思いました。
そしておおよそ共通しているのは、現状に満足できないのに未来のことを考えられない。もしくは消えてなくなった方がいいという意見が多くみられました。これは僕からしたら非常にショッキングなことで、命や未来あっての社会、人権だと考えていたのですがどうやらそうとは思わず「死んだほうがマシ」と考える人が多かった点です。
女性軽視の弊害
未来を積極的に描くことに抵抗がある女性がここまでいるのは本当に意外でした。しかしこれは各個人が悪いのではなく、ここまで言わしめた背景があると思います。
昨今問題となっている女性蔑視問題は根強く、政治家による女性を蔑ろにするような発言もさることながら、2021年のジェンダーギャップ指数をみると日本は120位と、とても低い位置にあります。女性が女性らしく女性として生きる、ただそれだけのことがこうも許されていない社会だとは想像の範疇を超えていました。
これらの背景から、常に男性の一歩後ろを歩かなければいけない環境を強いられ、未来に期待を持つことができず生や種の存続を諦める人が少なくないかもしれません。これはとても由々しき事態となっています。
なぜここまで燃えたか
そもそもの発端は「人権」と「子孫」のどちらが大事かという話だったのですが、実はこれもあるツイートに対するリプライです。
「そっかぁ私たち女性が少し寛容になって、結婚するほど好きになれない男性と結婚してセックスすれば、少子化も改善するし男性も救われるんだね! 私たちは改姓しなきゃいけないかもしれないし自由もキャリアも生涯年収も大幅に減るけど、我慢しよう♡」ってなると思ってるのかな? バーカバーカ
— ムチコ (@muchipuri) 2022年7月6日
これは自民・桜田義孝氏の発言に対する反応です。桜田氏は「男は結婚したがっているけど女はそうではない。女は男に対して寛大になってほしい」(要約)といった発言をしており、まるで少子化の原因は男性に対する女性の理想が高すぎるせいだと言ったそうです。
もちろんこの発言に対しては、たとえわずかながらすらも賛同できるものではありません。しかし、こういった女性軽視の発言が世の女性に対してダメージを与え、より男性に対しての不信感を抱かせる原因になっているのではないかと考えられます。
昨今よく見られる政治家による女性軽視の発言は、実は一時的な炎上ではなく潜在的に女性の自尊心を徐々に破壊し、そしてそのダメージは確実に蓄積されているのだと感じました。
そしてそのリプライに対して言葉尻をとらえるかのように「子孫あっての人権」論を説いたら、何人もの方からの批判を受け、「人類は滅亡してもいい」「未来なんていらない」という発言をさせてしまったのではないかなと思います。
まとめ
結局、人権が充分に守られていなければ子孫はいらないのか、それとも子孫あっての人権なのか、どちらを優先すべきなのかは答えは出ていません。しかし想像以上に女性の人権問題は根強く、そして闇の深い問題であります。
そして今、環境の保全や再生エネルギー利用、SDGsといった未来を守るための活動が話題となっています。もちろん未来の子供たちに、より住みよい環境を残すことはとても大事なことなのです。しかし未来より前にこの今にも目を向け、この現状の女性の権利の問題を解決しなければならないのかもしれません。もしかしたらみんなで取り組んで作り上げるその未来が、訪れなくなってしまうかもしれません。
そしてこれを読んだ皆さんも思うところはあると思います。ご意見等をいただけたら幸いです。そしてこの記事を読んだ男性も、もし他人事だと考えている様であればここで少し立ち止まって女性が置かれている現状を今一度見直してみてください。そしてその格差を埋める手伝いができないか、男性だから、女性だからではなくお互い一人の人間として評価し、共生共存できる社会がどのような社会なのかを考えてみてください。